オンライン講座「サウンドスケープ(要2回受講)」【ディスタンスざんすく~る】

サウンドスケープ(第1回)
サウンドスケープという言葉をカナダの音楽家であるマリー・シェーファーがつくってから50年以上が経ちました。当時は世界的に経済成長が著しく、街は建設や道路の騒音が溢れていました。環境公害に関する反対運動も並行して活発化したのがこの頃です。そういった時代背景から生まれたサウンドスケープという概念は、この50年間でどのように受け止められ、また街の音はどう変化したでしょうか? サウンドスケープに接近するためいくつかのアプローチを紹介しながら、「サウンドスケープ」ってなんだろうと考えてみたいと思います。また2回目の講座のための宿題(音を探す街あるき)を出します。2回連続して受講される方に登録をお願いします。

サウンドスケープ(第2回)
1回目の講座で出された宿題を持ちよって、皆さんとあれこれサウンドスケープ談義をしたいと思います。サウンドスケープは何よりもまず実践の学びです。自ら街の中に出て「聴く」ことによってリアルに体験するものです。そこで何を聴いたのか、どう聴いたのか・・・。尽きせぬ話題が出てきます。またサウンドスケープは私たちの「外側」にだけあるのではありません。おそらく半分くらいは「内側」つまり身体の中にあります。記憶された音ですね。さらに「この世」にだけあるのでしょうか?ますます射程は広がってゆきます。


講座番号:オンライン講座「サウンドスケープ(要2回受講)」/10名限定【ディスタンスざんすく~る】
実施日程:2020年7月31日(金)と8月7日(金) 20:00-21:30 ※要両日受講
講師:中川真(音楽学者)
参加費:1,000円
対象:だれでも 
用意するもの:Zoomミーティングでの講座です。視聴可能な環境は各自ご用意ください。

お申し込みはこちらから(専用フォームが開きます)
!!募集は終了しました!!



中川真プロフィール
最初はベートーヴェンの交響曲の研究からスタートしたが、1970年代の文化人類学席巻の時代にアジア諸民族の音楽に触れ、モンゴル音楽、インドネシア音楽の研究へとシフト。特にバリ島でのガムラントレーニングを通して環境と音楽の関係に目覚める。その後、サウンドスケープ理論に出会って、関心は音楽から音響、環境音へと広がる。その成果が『平安京 音の宇宙』『サウンドアートのトポス』であるが、2001年に勤務先が京都市芸大から大阪市大に移って、ホームレス研究の専門家集団と行動をともにするようになり、釜ヶ崎をベースとした活動に転移。また、知的に障害ある人とのコラボをするに至って「社会包摂とアート」という沼の中に入ってゆく。同時に、アジアのスラム、貧困地域、紛争地帯を訪れ、表現とは何か、「声なき声 silent minority」をいかに可聴化するか、などといったプロジェクトに取り組む。その路程として『アートの力』を上梓。近年は、京都府南部の過疎地にて、住民レベルのソーシャル・アクティビズムと連携しながら、影絵やダンス作品を作り続けている。また、去年から南米のウルグアイにてサウンドアートプロジェクトを開始。