オンライン講座「日本のサウンドアート」【ディスタンスざんすく~る】

サウンドアートを直訳すれば「音の芸術」となります。音の芸術といえば音楽じゃないかと思われるかもしれませんが、サウンドアートは音楽と一線を画しています。音楽にはいろんな約束事や演奏するにふさわしい場所がありますが、そんな約束事や場所とは無縁の「音による表現活動」といえる、制約のない自由な表現領域です。第1回は鈴木昭男さんの活動についてお話しします。1963年に名古屋駅プラットフォームの階段の上から、空き缶や石が詰まったバケツを下に向かって逆さまにした瞬間から、一人のサウンドアーティストの活動が始まりました。いまや世界的アーティストとなっている鈴木さんの営為について、みなさんと映像を観てお話しします。


講座番号:オンライン講座「日本のサウンドアート」/50名限定
実施日程:2020年8月18日(火)20:00~21:30
講師:中川真(音楽学者)
参加費:1,000円
対象:だれでも
用意するもの:Zoomミーティングでの講座です。視聴可能な環境は各自ご用意ください。

お申し込みはこちらから(専用フォームが開きます)
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中川真プロフィール
最初はベートーヴェンの交響曲の研究からスタートしたが、1970年代の文化人類学席巻の時代にアジア諸民族の音楽に触れ、モンゴル音楽、インドネシア音楽の研究へとシフト。特にバリ島でのガムラントレーニングを通して環境と音楽の関係に目覚める。その後、サウンドスケープ理論に出会って、関心は音楽から音響、環境音へと広がる。その成果が『平安京 音の宇宙』『サウンドアートのトポス』であるが、2001年に勤務先が京都市芸大から大阪市大に移って、ホームレス研究の専門家集団と行動をともにするようになり、釜ヶ崎をベースとした活動に転移。また、知的に障害ある人とのコラボをするに至って「社会包摂とアート」という沼の中に入ってゆく。同時に、アジアのスラム、貧困地域、紛争地帯を訪れ、表現とは何か、「声なき声 silent minority」をいかに可聴化するか、などといったプロジェクトに取り組む。その路程として『アートの力』を上梓。近年は、京都府南部の過疎地にて、住民レベルのソーシャル・アクティビズムと連携しながら、影絵やダンス作品を作り続けている。また、去年から南米のウルグアイにてサウンドアートプロジェクトを開始。